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2008年04月12日

●パスポート写真ドグラマグラ

10年パスポートの期限が切れたので仕事の合間を見て更新に行くことに。期限の切れたパスのページをめくるとそこには10年前の憮然とした自分の顔があった。なんで職業がカメラマンなのにこんなに変な顔した写真なんだろう。表情が悪いのは撮り手のせいかも?とかなんとか己が生来無表情の責任を撮影したカメラマンのせいにして今度はよい表情の写真を撮影しようと決意。でもこれだけは自分で撮れないし写真の規格もより厳格になっているので練馬で老舗写真館のカメラマンをしている友達のとこへ撮影してもらいに行った。カメラマンがカメラマンを撮影するのはきっとやりにくいだろうなと思いつつもお願いすると快く引き受けてくれた。
いざ撮影。4x5が出てきた・・え゛!と驚いていると後ろにはレギュラーサイズのFP100cがついている。そうかなるほどサイズが大きいからか。冠り布から頭をだしてライティング。彼はフロントトップに頭をしこたまぶつけた。大丈夫かな・・いや、待てよ。彼もベテランの域に達しているはず。これは彼の相手を緊張させない技かもしれない。そしてまた冠の中へ・・最終のピント合わせだろう。その時間が長く感じる。慎重な男だ・・そしていよいよシューティング。
引き蓋を引いた。
「はい、ではこちらをご覧になってくださーい!この四角いとこですよー!」ぴかっ!
なんで突然丁寧語?そんなことを考えている間に彼は素早くポラを引き抜く。
 ん? でも待てよ、このフレーズ10年前にも聞いたことがある。
もしかして10年前も彼にお願いしたんだっけ???!?!・・と思う間もなく
「はい、もう一枚撮りまーす」ぴかっ!「はい、お疲れさまでしたー」
ふ~たった2枚撮影されただけなのにこんなに疲れるとは思わなかった。
被写体側になると撮影時間が長く感じるものだなぁー。
そして肝心の上がりの写真はというと・・
やっぱり憮然としてこっちを凝視している見慣れた顔がそこにあったのでした。

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