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2012年11月16日

●暖かな人たち

どうしてもやりたいことがあって、
でもそれをやるにはある職人系の資格が必要で
日曜日はハードな二本立ての撮影があったにもかかわらず
月曜日から4日間、毎日8時間ほどのよりハードな講習を受けてきました。
その間、撮影のオファーをお受け出来なかった皆様申し訳ありませんでした・・

講習参加人数は10人だったのですが
指導される講師の職人さんがとても厳しく
みんなピリピリムードでお互いにかわす会話は試験内容のことのみ。
当然、お互いの人間性などはわからず
講習期間中は皆、ただただ熱くスキル習得に励んでいました。
それもそのはず、甘く見ると命に関わる重大事故を
引き起こしてしまう資格だからです。
それに参加者はある意味ライバルでもあるし、皆さん超真剣で、
ただもくもくと自己のスキルアップに励んでいました。

講師の方は現役を引退された方だったのですが
その風情はまさに退役した軍人。(注:職人さんです)
歴戦の強者という感じで
現役時代にはいろんな修羅場をくぐり抜けて来た男の顔をしています。
実技指導のおりには煽られ罵声を浴びせられビシバシやられました。

「おらぁ! ちんたらやってんじゃないっ! 」
「メリハリだって、言ってるだろうっ!」
終盤になると追い込みです。
だんだん声も大きくなってきます。
「そんなことやってたら仲間が死ぬことになるんだぞ! 」
「何回、同じことをいわせるんだ! 」
(注:繰り返し申し上げますが職人さんです)
と・・・なんだか写真のアシスタント時代を思いだしてしまいます。
あ、写真で命を落とすことはありませんね・・

そして迎えた最終日の試験の日、
その日も朝から8時間の講習を経ていよいよ最終試験です。
結果からいうと私は3番手で無事に終了したのですが
4番手の方がうまくいかずにおしくも追試になりました。
どうなることかと思っていたらそこでドラマが起こったのです。
その厳しかった講師の方が
「みんな冷たいじゃないか!  アドバイスしてあげなさい!」と
声を張り上げたのです。

そして皆4日の間、
苦楽をともにしている間に自然と仲間意識が芽生えていたのでしょう。
追試の時にそれまであまり会話することのなかった
参加者みんなが声を出してその方を応援しはじめたのです・・
「いけますよ!」
「大丈夫っ! 落ち着いてっ!」
「もう少しですっ、頑張って!」と・・
勿論私も微力ながら応援させて頂きました。
そしてその方も目出たく合格・・・
自然と拍手がまきおこりました。

いやー、感動しました!
あの時確かに皆が一つになっていました。
なんだかドラマチックでちょっと、うるっと来ちゃいました・・・
厳しかったけれどここで受講して本当によかった・・・
終了時に「3丁目の夕日」のオリジナルサウンドトラックが
頭の中で流れていました・・
「まだ、日本人が日本人であった時代・・」
・・と始まるあの名作映画のオープニングです。
庶民がみんなで頑張って日本を豊かにしようと
頑張っていた時代のあの映画と
目の前で起こっていることをレイヤー構造にしてしまいました。


4日の間お世話になった講師の方を始め
同じ釜の飯を食った仲間たちに
(って勝手に仲間達と呼んでいますが、いいですよね皆さんっ!)
感謝します。

人ってこうやってお互いを高め合っていくと
素晴らしい結果が得られるんだな。
日本って人を育てる素晴らしい伝統(財産)が沢山あるんだな・・
もう少し自分の国を信じてみようかなって気になりました。
ん? そこまで大きくする話ではないですね・・・

なんだかとても分かりにくいプログになってしまって申し訳ありません。
でも、とても、とーっても感動をした4日間でした。


さて・・・ところで私が受講した職人講習はなんだと思います?
興味がおありの方には今度お会いした時にでもお話し致します・・・

さぁっ!  明日も撮影です!  
よい写真が撮れるようにより熱く撮影するぞぅっ!


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